【解説】Wordのアウトライン機能の使い方【動画付き】


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Wordのアウトライン機能の使い方

 本記事を読むと、Wordのアウトライン機能の使い方を理解することができます。アウトライン機能とは、Wordの中にある便利な機能の一つで、文章の構成や順序を簡単に変更したり、見出しや段落のレベルを設定したりできるものです。


 アウトラインは、パラグラフライティングとの相性が非常によいです。パラグラフライティングとは、トピック・センテンス、サポート・センテンス、コンクルーディング・センテンスなどの役割を担う文で構成されるまとまりのある文章です。研究論文、研究計画書の執筆は、パラグラフライティングのスキル獲得が欠かせませが、その際にアウトラインから書くととてもやりやすいです。


 なので、研究論文、研究計画書などの長文をパラグラフライティングを駆使して執筆するときは、最初にアウトラインを作成することを推奨します。その方が論理的な文章執筆のハードルが下がるからです。アウトラインとは階層性のある箇条書きされた文章です。これは、文章を視覚的に操作できます。論理的な文章を構成しやすくなります。長文執筆の際には、それが非常に役立ちます。


 アウトライン作成用のソフトはアウトライナーと言います。アウトライナーの代表格にはWorkFlowy、Dynalist、OmniOutliner、そしてMicrosoft Wordなどがあります。私自身はOmniOutlinerを主に愛用していますが、わりと高いのではじめてアウトライナーを使う人には恐らくほとんどの人が持っているMicrosoft Wordをおすすめしています。

 ところが、「Microsoft Wordのアウトライン機能を使ったらよいよ」というだけで、誰でも簡単に使えるようになるだろうと思っていたのですが、実際にはまったく違いました。たとえば、アウトライン機能ではなく、インデント機能を使用している方がいました。また、・(中黒)とスペースを駆使して、手作業で文章を整理している人もいました。これらは、いずれもアウトライン機能ではありません。アウトライン機能を使うと、見出しや段落のレベルを自動的に認識して、番号や記号を付けてくれます。また、ドラッグアンドドロップで文章の順序を変えたり、折りたたんだり展開したりできます。


 そこで、ここではWordのアウトライン機能の基本的な使い方についてわかりやすく解説します。まず、アウトライン機能を表示する方法、次に見出しや段落のレベルを設定する方法、そして最後に文章の構成や順序を変更する方法を紹介します。


 なお、以下の動画による使用方法の例示は、macのwordを用いています。

アウトライン表示

 以下の手順を踏むことで、Wordでのアウトライン表示の切り替えが簡単に行えます。アウトライン表示は、文書の構造を把握しやすくし、効率的な編集を助けるため、特に長い文書や複雑な構造を持つ文書の編集に非常に役立ちます。初心者の方でもこれらの手順に従えば、簡単にアウトライン表示の活用ができるようになります。

アウトライン表示にする方法

1.Wordを開く:まず、Microsoft Wordを開いて、編集したい文書を開きます。

2.「表示」タブの選択:Wordの上部にあるタブの中から「表示」をクリックします。

3.アウトライン表示を選ぶ:表示オプションの中から「アウトライン」を選択します。これにより、文書がアウトライン表示に切り替わります。

アウトライン表示を解除する方法

1.アウトライン表示中に「表示」タブを選択:アウトライン表示が有効な状態で、再度「表示」タブをクリックします。

2.通常表示に戻る:表示オプションの中から「通常」や「レイアウト」など、通常使用する表示モードを選択します。これにより、アウトライン表示が解除され、文書が通常の表示モードに戻ります。

アウトラインレベル

 アウトラインレベルは、文書内の各段落がどの階層に属するかを示します。たとえば、大見出しは「レベル1」、その下の小見出しは「レベル2」として設定されます。これにより、文書の構造が明確になり、読みやすく整理しやすい文書を作成することができます。


 アウトラインレベルは以下のステップに従って、Word文書における各段落のアウトラインレベルを設定し、必要に応じて変更することができます。アウトラインレベルを適切に設定することで、文書の見通しを良くし、整理しやすい形にすることが可能です。特に長い文書や複雑な構造を持つ文書を扱う際には、この機能が非常に役立ちます。

アウトラインレベルの設定方法

1.段落を選択:アウトラインレベルを設定したい段落を選択します。

2.アウトラインレベルの設定:「本文」あるいは矢印をクリックし、希望のレベルを選択します。

アウトラインレベルの変更方法

1.変更したい段落を選択:アウトラインレベルを変更したい段落を選択します。

2.レベルの変更:「本文」あるいは矢印で、新しいレベルを選択します。

アウトライン番号の付け方と変更

 アウトライン番号は、文書内の各セクションや項目に番号を付けることで、内容の追跡と参照を容易にする機能です。この機能は、特に長い文書や複雑な文書の構造を明確にし、読者が内容を理解しやすくするのに役立ちます。


 以下の手順に従って、Microsoft Word文書におけるアウトライン番号の設定と変更を行うことができます。適切な番号付けを行うことで、文書の構造が明確になり、読者が内容を追いやすくなります。また、文書の編集や更新が必要な場合にも、番号付けが役立つことでしょう。

アウトライン番号の付け方

1.文書内の対象セクションを選択:番号を付けたいセクションまたは段落をWord文書内で選択します。

2.「ホーム」タブの選択:Wordの上部にあるタブの中から「ホーム」をクリックします。

3.番号付けオプションの選択:「ホーム」タブ内の番号付けのアイコン(通常は数字のリストを示すアイコン)をクリックします。

4.番号付けスタイルの選択:ドロップダウンメニューから希望する番号付けスタイルを選択します。これにより、選択したセクションに自動的に番号が割り当てられます。

アウトライン番号の変更方法

1.変更したい番号付きセクションを選択:番号付けを変更したいセクションまたは段落を選択します。

2.番号付けオプションの再選択:「ホーム」タブの番号付けのアイコンを再度クリックします。

3.番号付けスタイルの変更:ドロップダウンメニューから新しい番号付けスタイルを選択するか、番号付けリストの編集オプションを選択してカスタム番号付けを行います。

まとめ

 アウトライン機能は、特に長文や複雑な文書の執筆において非常に有用です。このガイドを通じて、アウトライン機能の基本的な使い方とその有効性を理解していただけたことを願います。ぜひ積極的にこれらの機能を活用し、効率的で読みやすい文書作成を実現してください。アウトライン機能の使用は、少しの練習と慣れが必要かもしれませんが、その価値は文書作成の質と効率の向上に明確に現れるでしょう。

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